稼ぐことと、自由な時間を得ること

また少し前に、

ポルシェを買ってから、以前にもまして「稼ぐこと」と「自由な時間を持つこと」を両立させる方法を考えるようになったわ。せっかくポルシェを買ったのに、忙しくて乗る時間が無いのはもったいないから、どうすれば今よりも乗れる時間を確保できるかということも、すごく考えるようになった。
実際、僕は収入が増えれば増えるほど、自分の時間も増えてきている。そういう意味でも、ポルシェを買ってよかったと思う。

と言っていたことがあった。

「それは理想やけど、でも、やっぱり一生懸命自分が働くからこそ稼ぎが増えるという感覚がなかなか抜けへんわ」と投げかけてみたところ、

そやなー。多くの人が『収入が多くて、時間がたくさんある生活がしたい』と思ってるはずなんや。でも、どこかで、それをすることへの後ろめたさがあるんやと思う。僕も今でも少しは思う。
それは小さい頃から、「一生懸命働いてお金を貯めろ」とか「いい会社でしっかり働け」とか言われ続けてるから、頑張ってコツコツ働くこと以外はどちらかというと『なんとなく悪いこと』やと潜在意識に刷り込まれてしまっているんじゃないかな。
だから、そんな生活が『良いなぁ』とは思っても、それを本気で目指す人って少ないんや。でも僕は、そうなるためにどうすれば良いか？を真剣に考えて、本気で模索して、本気で仕組みを作ってきた。だから、まず、その理想を『本気で目指す』ことが大事やと思うなぁ。

と。確かに…私は小さい頃から「効率を考えるよりも、絶対量で努力することが大事」という考え方にたくさん触れてきたので、そうではない夫の考えを目の前にして、それを受け入れるのに結構時間がかかったように思う。

「でも、本気でやろうと決めても、実際その世界を作り出すには、時間がかかるよな。」と聞いてみたところ、

うーん…僕も起業したての頃は、朝から深夜まで働いて、新幹線で日本中を飛び回り、いろんな人と交流して、いわゆる熱血社長をやっていた。ボクスターを買った頃もまだ忙しい状態で、ポルシェセンターでオイル交換を待ってる間に、プログラムのコードを書いてたりもしてたなｗ
そうすることで、確かにサラリーマン時代よりは稼げるようになってきたけど、一方で忙しくて全然時間がなかった。そして次第に「年収は増えたけど、時給は下がったかもしれん。この働き方は全くレバレッジが効いてなくて、単なる勤労収入でしかないから、収入を増やすにも限界がある」と思い始めたんや。

「なるほど…そんな風に思ってたんやなぁ。それで？」

で、その頃から、「会社を大きくする」とか、「売上を上げる」とか、「従業員を増やす」とか、そんなことはどうでも良くなった。結果としてそうなるのはいいけど、それ自体を目標にするのは僕の中では違うなぁと。
それよりも「ちゃんと稼げる会社にしよう。そして僕が居なくても回る会社にしよう」という目標に変えていった。
そこから大きくビジネスモデルも変えて、業務を効率化しつついかに顧客満足をあげられるか、そして、自分がやらなくてもいい仕事をいかにスタッフに任せていくか、を突き詰めていった。
そして、社員にも『（顧客満足を維持した上で）楽で儲かる』という究極の世界を本気で考えようと伝えて、みんなでそこに向かって頑張った。まぁ、社員にそんなこと言う社長はなかなかおらんよな（笑）
そういう、一見すると売上に直接結びつかない遠回りな動きが『投資』になって、後でどんどん芽を出してきてくれて、結果として売上は何倍にもなったんや。

「そうなん…そんな熱いドラマがあったんやな。社員さんにも感謝やな。そして、今もそこを目標にさらに歩き続けてるってことか…」

そやな。今も僕は、そういう『（お金ではない）投資』をどんどんやってる。つい目先の利益に目がくらんでしまうところを、しっかりと未来の利益に投資できるかどうかがポイントちゃうかな。そしたら、収入が増えれば増えるほど、自分の時間が増えるようになると思うわ。

と。なるほど…そして最後に夫は、

っていうかな、僕は性根が「不真面目で怠け者」やねん。常に楽したいねん。その楽したい気持ちが、いかに最小の努力で最大の効果を得るか、を実現するためのエネルギーになってる。だから、未来のことに『投資』できるんやと思うわ。

と締めくくっていた。

確かに。夫の学生時代の話を聞いていると、バカ真面目だった私とは対照的なので、「当時知り合ってても絶対友達にすらなってないだろうなぁ」と思うw

とはいえ、私もせっかく今、色々教われる環境にあるのだから、夫の言う世界に向かって一歩ずつ近づいていきたいと思う今日このごろである。