ポルシェ タイカン、既存の旧型オーナーへのアップデートを検討中

ポルシェ・タイカンターボS
ポルシェニュース

新型モデルの主な変更点

ポルシェが新型タイカンを発表し、大幅な改良が行われたのは記憶に新しい。

主な変更点としては、パワーアップ、充電性能の向上、航続距離の延長などが挙げられている。これらの改良のうち、一部は既存のタイカンオーナーにもソフトウェアアップデートを通じて提供される可能性があるとポルシェのタイカンとパナメーラの広報担当者であるマイク・ミエンコッター氏はオーストラリアのメディアに語ったそうだ。

とはいえ、ポルシェはまだどの機能を既存モデルに展開できるかを検討中で、ハードウェアに関連する変更もあるため、既存顧客にアップデートを提供するかどうかも含めて決定はまだされていないとのこと。

バッテリーパックの改良

2024年モデルタイカンの最大の変更点は、より高密度で軽量なバッテリーパックの採用だそうだ。基本的なリアホイールドライブモデルでは79kWhから89kWhに、4Sグレード以上では93kWhから105kWhに容量が増加している。さらに、新しいカーボンファイバー複合材料のシールドを採用することで、9kg軽量化された。

この改良に加えて、空力性能の向上により、一部のバリエーションでは1回の充電で最大200km航続距離が延長された。新型のタイカンは、1回の充電で678km(WLTP)の走行が可能になったとのことで、旧モデルの最大航続距離420kmから大幅に向上している。

パワーアップと新機能

2024年モデルのタイカンは、従来モデルと比較してより強力になった。出力は従来の同等バリエーションと比較して20〜110kW向上している。さらに、スポーツクロノパッケージとパフォーマンスバッテリープラスを装備したモデルには、追い越し時に短時間で70kWの追加出力を解放する新しい「プッシュ・トゥ・パス」機能が搭載された。これは今までのエンジン車でいうところの、ステアリングにあるスポーツレスポンスボタンを押すことで、瞬時に最大出力を出せる機能だ。

しかし、これらの改良点は既存のタイカンオーナーには提供できないとのこと。高価なコンポーネントの取り外しと取り付けが必要になるためだ。一方で、他のアップデートについては現在検討中だそうだ。

タイカン クロスツーリスモ4S

充電性能の向上と新しい表示機能

2024年モデルタイカンのバッテリー熱管理システムも改良された。15℃で最大320kWの充電速度が可能になり、その速度をより長時間維持できるようになったとのことだ。これは旧モデルの35℃で270kWのピーク充電速度から向上している。

この改良により、バッテリー残量10%から80%までの充電時間が21.5分から18分に短縮されている。

また、デジタルインストゥルメントクラスターに新しい充電画面が実装され、バッテリーの現在の充電レベル、温度、最大充電可能電力が表示されるようになったが、この新しい表示機能は、旧モデルのタイカンにも実装可能かもしれないそうだ。

しかし、ポルシェの担当者は、これらのアップデートが旧モデルのタイカンに確実に提供されるわけではなく、あくまでも検討中であることを強調している。一部の市場では認証の問題もあり、「より高速な充電が可能になりました」と単純に言えるわけではないとのこと。

既存のタイカンオーナーにとっては、2024年モデルで導入された改良点の一部が自分のクルマにも適用される可能性があるという期待が持てそうだ。しかし、ハードウェアの変更を伴う大幅な改良は難しいようだが、EVの世界ではソフトウェアアップデートによる機能追加や機能改善は当たり前になってきている。
私もいちタイカンオーナーとして、ポルシェがアップデートを提供してくれるのか、今後の発表に注目したい。

Hiro

Minaの夫です。 ファッションやステータスシンボルのためにクルマは乗りません。運転して楽しく、工業製品として優れ、作り手の意思が感じられるようなクルマを好...

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  • コメント ( 1 )

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  1. キノっぴー徳島

    おはようございます。タイカンもテスラみたいになるといいですね。気になるのは、タイカンがテスラのようにソフトウエアのアップデートを想定した設計になっているのか(いたのか?)というところですね。欲を言えばエンジン車でもソフト系がアップデートできればいいな・・なんて思っています。