ポルシェトラックエクスペリエンス

先日、和歌山県は白浜の旧南紀白浜空港で行われたポルシェトラックエクスペリエンス（PTE）にボクスターGTS（MT）で参加してきた。私が受講したのはPrecision（プレシジョン）で、朝8時15分〜17時20分まで、丸1日みっちり行われるプログラムだ。

朝が早いので前日入りしたが、気がかりなのは当日の天気。ただ今回は、前日の夕方から降り始めた雨が明け方には止み、朝起きると青空が広がっていた。よかった…。

富士山との相性はすこぶる悪く毎回豪雨を経験する私だが、白浜・熊野あたりに行くときは、雨予報でもなぜか晴れたりするのが不思議だ。

念の為早めにホテルを出発したが、会場に到着してみるとまだ7時半で、7時50分の受付開始までは随分と時間があった。…が、すでに到着している参加者の方もおられた。皆さんはやい！

クルマを停め、受付開始時間までその辺をウロウロしていると、「ポルシェのブログの方ですか…？」と声をかけられた。なんでも、以前よりブログをご覧いただいており、このポルシェブログを参考にして現在のポルシェを購入されたとのこと。

普段、リアルに読者の方にお会いする機会はめったに無いけれど、そういった言葉を直接お聞きすると、ブログをやっていて良かったなぁ…としみじみ思う。本当に有難うございます。

しばらくすると受付がスタートし、開講式、写真撮影を終え、いよいよプログラム開始。

冒頭は、インストラクターによる座学だ。前回参加したWarm UP Light＋は、特別な半日コースだったので座学はあまりなかったが、今回はムービーを交えながら、ドライビングの基本について学ぶ時間があった。

まず、今回のPrecision（プレシジョン）プログラムの目的について説明があり、「文字通り、精度（Precision）をあげるという意味です」と聞いて、初めてPrecision（プレシジョン）という単語の意味を知った（爆）

「10回やって、1回できた」で終わりではなく、10回中5回、7回、9回…と精度を上げていくことで、毎回安定したパフォーマンスを発揮できるようになるのが、このプログラムの目的

だそうだ。そして、精度をあげるには、何度も反復することが重要なので、このプログラムでは、一つのトレーニングを何度も何度も繰り返すという説明があった。

また、カーブを曲がる際の荷重移動の説明も分かりやすかった。アクセルを踏んでいるときの車両前後の重量配分は、当然後ろが重くなり、前が軽くなる。前が軽くなるということは、左右の向きを変える役割を持つフロントタイヤに力がかからないので、クルマが曲がらない。

だからカーブを曲がる時は、ブレーキをかけるか、アクセルを抜くかして、必ず前に荷重をかけ曲がることと説明を受けた。

これは普段夫にもよく言われていることだが、インストラクターに教わると「ほんとにそうなんだ！」と納得できた。（夫を疑っているというわけではないが…w）

またクルマは、前後・上下・左右と三次元に動く。つまりはとても複雑な動きをするので、そのクルマの挙動をドライバーが操作できるには、走り出す前の準備として、まずドライビングポジションをしっかり設定することが重要だとのこと。

シートに体が固定され、ステアリングを問題なく操作でき、いついかなるときでも、ドライバーがクルマを操れる状態にしておくことだと教わった。（これはも夫によく言われていることだが…w）

プロのドライバーともなると、毎日体のコンディションに合わせて微妙にドライビングポジションも変えるそうだ。ドライビングポジションが合わなければ、タイムが0.1秒、1秒と遅くなるので、毎回必ず細かな調整をしてのぞむと。

いやはや…プロってすごい。

また、正しいドライビングポジションやステアリングの握り方についての説明動画も見せてもらったが、自分が思っている以上にドライバーがリラックスした状態だった。「これでほんとに速く走れるの？」と疑ってしまうくらい、肩の力が抜けて自然なのだ。

普段の自分のポジションやステアリングの握り方が、いかに間違っていたか、そして体に無理な力が入りすぎているかがよく分かった。私の場合、なんなら腕に血管が浮き出るくらいステアリング握ってたしな（爆）

（握りすぎ↑）

正しいポジションで、リラックスしてステアリングを握ることで、咄嗟に回避しなければならないような場面でも、問題なく操作が出来る。なるほどなー。