皆さんこんにちは。「ポルシェがわが家にやってきた」管理人のMinaです。「様々なポルシェオーナーの生の声を共有してほしい！」という読者の皆さんのご要望からうまれた企画「ポルシェオーナーズファイル」。第三弾は、大阪府在住「ボク★981さん」から頂いた「ボクスターブラックエディション」についてです。

〘オーナー情報〙
・愛車：981ボクスター ブラックエディション（PDK）
・ペンネーム：ボク★981
・お住まいの地域/住居：大阪府/一戸建て
・家族構成：自分、妻、子ども2人
・過去の愛車遍歴
マツダ・ファミリア GTX（MT）→ジープ チェロキー→BMW 323i Mスポーツ→メルセデス・ベンツ ML350 ブルーテック AMGスポーツパッケージ
・読者へ一言：ポルシェに興味はあるけど、現実的には…と思っておられる方、また、ポルシェを実際に購入検討されている皆様のお役に立つことができれば嬉しく思います。

１）購入に至る経緯

子どもの頃から車が大好きでした。まずは「なぜ私が車好きになったのか」「愛車遍歴」「なぜボクスター購入に至ったか」について書いていきたいと思います。

車好きになったわけ

私が小学校3、4年生のとき、世間はスーパーカーブームでした。その頃から「スーパーカーってすごいなぁ、かっこいいなぁ」と、車に興味を持つようになりました。

また当時流行っていた「サーキットの狼」という漫画の中で、主人公の一番のライバルがポルシェに乗っているのを見て「ランボルギーニやフェラーリを街中で乗るのは難しそうだけど、ポルシェなら日常でも乗れそうだ」と思っていました。

そんなある日、叔父に、関西で開催されるスーパーカーショーに連れて行ってもらえることになり、何ヶ月も前から楽しみにしていたのですが、当日私が高熱を出してしまい…。それでも「行く！」と言い張ったのですが、叔父や親から止められて結局行けませんでした。そこから車に対する思いが一段と強くなったように思います。

その後は、車のプラモデルを作ってコンテストに出品したり、タミヤのラジコンレース（RCカーグランプリ）に参加するようになりました。中高生の頃は、部活でスポーツをやりつつも、実は部屋にこもってプラモデルやラジコンをいじるほうが好きな“隠れヲタク少年”でした。

私の愛車遍歴

大きくなるにつれ、ホンダCR-Xや日産シルビアといったスポーツ系の車が好きになりましたが、輸入車は全く視野に入っていませんでした。

そんな私が、社会人になる少し前に初めて買った車が「マツダファミリアGT-XのMT車」。WRC（FIA 世界ラリー選手権）のベース車両で、前後輪のトルク配分が電子制御で変わる四駆ということで、乗っていてとても面白かったですね。

就職後は営業に配属になり、様々な会社の社長とお会いしましたが、さすがは皆さん良い車に乗っておられました。それを見て「自分もいつかこんな車に乗りたい」という思いが強くなっていきました。

結婚後は、ジープチェロキーを購入し、

その後はBMW323i Mスポーツに乗り換えました。BMWを購入したのは、営業先の社長の話を聞いて、

「ドイツ車は、高速道路の安定性、走行性能、全てがよくできている。自分もいつかBMWに乗る」

と以前より心に決めていたからです。

そしてその頃から「いつかはポルシェ、いつかは911」という思いが芽生えていましたが、当時の自分は「ポルシェなんて夢のまた夢…自分には手が届かない車」だと思っていました。乗ることができるとしても、まだまだ先だろうなと。

その後、BMWに加えて、家族用に新たに「メルセデス・ベンツ ML350 ブルーテック AMGスポーツパッケージ」を購入しました。その頃は既に「この次に買う車はポルシェ」と決めていて、その前にあえてポルシェとは真逆の車に乗っておきたいと思っていたからです。

ところが…MLは大変良い車なのですが、楽しさを感じられる車ではありませんでした。安定性も高く、安全装備はてんこ盛り、乗り心地も快適なのですが、運転していてすごく眠くなるんですね。自動運転機能を使う度に、

「以前はMT車に乗っていた自分が自動運転なんて…このままでは自分が駄目になってしまう！」

という危機感を覚えるほどでした（笑）

なぜボクスター購入に至ったか

そんな私がポルシェ購入を明確に意識するようになったのは、約2年前に、知り合いの方の981ボクスターの助手席に乗せてもらったことがきっかけです。最も記憶に残っているのは、NAフラット６エンジンが奏でる「音」。

最近の車は、エンジンが高回転域までまわらなかったり、エコ志向なものが多いですが、乗せて頂いたボクスターの高回転域までまわった時のエンジン音に「なんだ！この快音は！」と心臓が飛び出るほど興奮。

「大の大人が助手席ではしゃぐなんて大人げない」と思い、極めて冷静を装っていましたが、心の中では「すげー！ほしいー！」と叫んでいました。

その後BMWが車検の時期になり、子どもたちも手が離れ家族みんなで出かけることも少なくなったので、ペーパードライバーだった妻が運転しやすいようにと、BMWから軽自動車に買い替えることにしました。今の軽自動車は室内も広く、走るにも全く問題ありませんでしたね。そこで「じゃあ僕も、MLを買い替えて2シーターを買う！」と宣言しましたが、「4人家族やのに、なぜ2人乗り？？」と妻はあまり良い顔をしませんでした。

そんな時、海外留学から帰ってきた息子が、僕のいないところで妻に、

「もしこのままパパに何かあって、あれほど欲しかったポルシェを買わずに死んでしまったら、ママは一生後悔するよ。パパに好きな車を買わせてあげたらいいやん」

と言ってくれたそうなんです。私が、今までにいくらポルシェの魅力を力説しても「子供２人が社会人になるまでは４人乗りがいい。まだ２人乗りは早すぎる！」とずっと言っていた妻が、長男の一言であっさり首を縦にふってくれまして、晴れて購入に踏み切りました。

せっかくなら色々と試乗してみようと思い「ジャガーFタイプ」「ロータス・エリーゼ」「アルファロメオ４C」「マツダ・ロードスターRF」「718ボクスター」「981ボクスタ」ーに乗りました。しかし、やはりNAフラット６エンジンの「音」が忘れられず、981を中古で探しはじめました。

２）中古車を探す上で重視したオプション

私がこれは外せないと思っていたオプションや仕様は、

・スポーツクロノパッケージ
・PASM
・スポーツエグゾーストシステム
・20インチホイール
・右ハンドル
・MT

でした。

ただ、約5ヶ月間、中古車サイトを穴が開くほど毎日見ていましたが、この条件にあう981は1台も出てきませんでした。やはりMT車となると、いっきに数が少なくなるんですね。そこで、MT車ではなくPDKに選択肢の幅を広げたところ、今度はよりどりみどりになり…

GTSもいいなと思いましたが、中古でも新車時と値段がほぼ変わらなかったので「それは少しもったいない」と思いました。そんな中、オプションが結構ついている上に値段もお得な「ボクスター ブラックエディション（2700cc）」にたどり着きました。

■ボクスターブラックエディションの仕様・オプション
981 ボクスター ブラックエディション PDK
2016年3月登録 走行 3,400km
〘標準装備〙
・自動防眩ミラー(レインセンサー付)
・クルーズコントロール
・スポーツデザイン ステアリングホイール
・バイキセノン ヘッドライト(PDLS+)
・オートエアコン
・シートヒーター
・ウインド・ディフレクター
・20インチ カレラクラシック ホイール
・パーシャルレザーシート
・ジェットブラックメタリック
・ロールオーバー・バー ボディ同色
・パークアシスト
・クレストエンボス加工入りヘッドレスト
・サウンドパッケージプラス
〘オプション〙
・スポーツクロノパッケージ
・PASM
・スポーツエグゾーストシステム
・電動格納ミラー

このボクスターブラックエディションをみてビビッときました。今までボクスターのボディカラーは白のイメージが強かったのですが「黒もかっこいいかもしれない」と思ったからです。またボディカラーが「ジェットブラックメタリック」なので、普通のブラックと違い、ときには紫っぽく、青っぽく見えて綺麗だったので、早速横浜の中古車店まで見に行きました。

実際に足を運ぶと、お店の方の対応もとても良く「ポルシェ新車保証の継承も済ませてから納車してくれる」ということだったので、そこで仮押さえし、1週間後に正式に購入を決めました。

３）納車までの流れ

納車までの流れは以下のとおりです。

・6月21日に横浜で現車を見て、仮押さえ(1週間)
(その日の夕方、知り合いのボクスター乗りの方に色々アドバイスを頂き、関西のポルシェセンターにも再度在庫車問合せをしたが、希望の車がなかった)
・6月27日に正式注文
・7月12日に納車(引き取り)

納車当日は横浜まで車を迎えにいきましたが、担当の方がボクスターの屋根をあけ、その状態でスポーツエグゾーストをONにしてエンジンをかけてくださったんですね。もうその時の音の素晴らしさと言ったら…いやーこの担当者、分かってるわーと思いました（笑）

納車後はせっかくなので箱根ターンパイクや周辺の道を走行し帰路につきましたが、道中本当に嬉しかったです。

「ついに、念願のポルシェを買ったぞ！」と、まだ少し信じられない気持ちで、高揚感の中で運転していたのを覚えています。

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