カイエンの運転の楽しさ

先日、わが家のカイエンE-ハイブリッドを運転していた時のこと。「カイエンって、なんで運転がこんなに楽しいのだろうなぁ」と改めて思った。

そして助手席に座っている夫に尋ねてみた。

カイエンって、なんでこんなに運転していて楽しいんやろう。ボクスターや911は、エンジン音も気持ちが良いし、特にMTやと自分で運転している感覚が強くてめっちゃ楽しい。それはわかる。
でもカイエンは、運転していて楽で、静かで、快適で、ともすれば運転していて退屈になりそうに思うやん。それなのに、ずっと運転してたくなるほど楽しい。なんでやろう。

と。すると夫は、

そやなぁ…カイエンはボクスターやGT3とは全然違うよな。でも、確かに楽しい。それは多分、ハンドリングじゃないかなぁと思うわ。SUVとはいえ、スポーツカーのように思ったとおりに運転ができるやろ。どんな変な車線変更しても、思ってる以上に何事もなく余裕でこなしてくれるやん。
このハンドリングの良さが他のメーカーとの大きな違いの一つちゃうかな。やっぱパラレル・ステアリング・ジオメトリーを採用してるだけはあるで。
かといって、スーパーカーのようにハンドリングがシビア過ぎないから、人間が快適に感じる感覚にすごくフィットしてる気がするわ。

と。

確かに…ハンドリングの影響は大きい。私が生まれて初めて運転したポルシェはパナメーラだったが、一番感動したのはハンドリングだった。

「人馬一体感とはこのことか…」と驚いたし、「こんなに思い通りに運転できるクルマを運転したのは生まれて初めてだ」と思った。

夫は続けて、

あとは、重厚感や、接地感も大きいと思うわ。ハンドリングがいくら良くても、足回りがふわふわしていたらちょっと心もとなく感じてしまうし、乗り心地が軽すぎると運転の気持ちよさは薄れると思う。
カイエンは、ポルシェの中では一番乗り心地がなめらかでパナメーラよりもラグジュアリーやと感じる上に、ハンドリングはポルシェそのものやから、楽しくずっと運転したくなるんちゃうかな。

と言った。

乗り心地や接地感については好みの問題も大きいとは思うけれど、カイエンを購入する前に他のメーカーのSUVを試した際、接地感が弱くて運転していて少し怖かったことを覚えている。

あとさ、快適やのに、加速はすごいやん。E-ハイブリッドはモーターのアシストがあるから余計に速く感じるとは思うけど、ひとたびアクセルを踏めば、SUVとは思えないくらいに力強く加速してくれて、高速の合流時や追い抜く時も十二分に速い。
そういう点でもストレスなく運転できるのやろな。あと加速時のエンジン音も結構いいしな。
そういえば、パナメーラターボに乗っていた時はツーリングに行こうとはあんまり思わんかったんやけど、カイエンなら「これでツーリングに行ってもええなぁ」と思えるんや。
パナメーラは、やっぱりラグジュアリーセダンというか…車格もしかり、パワーもすごいから道を選んでしまうこともあったけど、カイエンはどの道も気兼ねなく走れそうやな。

と夫。

確かになぁ。カイエンはSUVで、すごく快適で、でもやっぱり根本的にはしっかりポルシェなのだなぁと、夫の話を聞きながら改めて思った。

久々にボクスターに乗って

そして後日、数カ月ぶりにボクスターに乗る機会があった。わが家にはボクスターやGT3といった2シーターのポルシェがあるのだが、0歳児含め子どもが3人いるので、私は乗る機会がどうしても限られてしまう。

もっと乗れればとは思うのだが、私がボクスターやGT3に乗るのは、せいぜい年に数回程度なのだ。逆に言うと、滅多に乗らないからこそ、ひとたび乗った時の感動がめちゃくちゃ大きい（笑）

そして先日久々に乗った時ボクスター、想像以上に楽しかった。

お天気も良かったので屋根を開けてオープンにして、エンジン音を体全体に浴びながら、峠道を風とともに走り抜ける。

自分でクラッチやシフト操作をしながら2速3速メインで走り、アクセルを抜いた時のボボボ、バリバリという排気音、オートブリッピング音を味えるなんて、大げさではなく「これ以上の贅沢があるだろうか…」と、思ってしまうほど楽しかった。

そしてやはり、ポルシェはハンドリングが楽しいと改めて思った。思い通りに曲がってくれて、自分の手足のように動いてくれる。

「ボクスターは、私にとっての赤兎馬やな」なんて思いつつ…ｗ

エンジン搭載の場所が違っても、大きさが違っても、2シーターであっても4シーターであっても、最新の水冷でも昔の空冷でも…性能や魅力はそれぞれ全然違うのだけど、どのモデルもしっかりポルシェのハンドリングを宿しているんだなぁ。

ポルシェは何に乗ってもしっかりポルシェだ。と偉そうに言いながら、マカンは一度も運転したことが無いので、いつかマカンも運転してみたいなぁと思う。