ポルシェが6ストロークエンジンの特許を取得 – 内燃機関の新たな進化か
公開日:2024.09.27
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ポルシェの革新的な6ストロークエンジン
ポルシェが新たな内燃機関の設計に関する特許を取得したとのこと。
この新エンジンの最大の特徴は、従来の4ストロークサイクルではなく、6ストロークサイクルを採用している点だそうだ。
最近は電気自動車の話題が多いポルシェだが、やはり内燃機関の開発にも余念がないようだ。
一般的なガソリンエンジンでは、吸気、圧縮、燃焼、排気の4ストロークサイクルが基本となっている。しかし、ポルシェの新しい設計では、1つのシリンダー内で2回の圧縮と燃焼を行うことができるとのことだ。つまり、吸気と排気の間に2回の圧縮・燃焼サイクルを挟むことになる。
このエンジンのサイクルは「吸入、圧縮、燃焼、圧縮、燃焼、排気」という6ストローク構成になるそうだ。追加された圧縮・燃焼サイクルは、シリンダー内の空燃混合気を徹底的に燃焼させることで、無駄を省き、効率を向上させることを目的としているとみられる。
複雑化する内燃機関技術
この6ストロークエンジンの特許は、内燃機関技術の複雑化を示す一例と言えるだろう。ポルシェといえば、PDKの「Doppelkupplungsgetriebe(ドッペルクップルングスゲトリーベ)」という複雑な名称のデュアルクラッチトランスミッションを世に送り出したメーカーだし、911ターボでターボエンジンの世界を切り開いたのもポルシェだ。
複雑な技術への挑戦は、ポルシェのDNAと言えるかもしれない。
しかし、新しい内燃機関技術が常に成功するわけではない。過去には、ミラーサイクルエンジンやニッサンの可変圧縮比エンジンなど、革新的な技術が実用化されたものの、広く普及するには至らなかった例もある。
特に、各国で電気自動車(EV)へのシフトが加速する中、新たなガソリンエンジン技術の開発には大きなリスクが伴う。
ポルシェの6ストロークエンジンが実際に量産車に搭載されるかどうかは、現時点では不透明だ。
内燃機関の未来
電動化が進む自動車業界において、内燃機関の開発を続けるポルシェの姿勢は注目に値する。6ストロークエンジンの特許取得は、ポルシェが内燃機関の可能性を追求し続けていることを示している。
一方で、この技術が実用化されるまでには多くの課題があると予想される。複雑化するエンジン構造は、製造コストの上昇や信頼性の確保など、様々な問題を引き起こす可能性がある。
しかし、ポルシェのような高級スポーツカーメーカーであれば、多少のコスト増を吸収しつつ、独自の技術を追求することができるかもしれない。
6ストロークエンジンが実現すれば、高効率と高性能を両立する新世代のスポーツカーエンジンとなる可能性もあるのだ。
内燃機関を熱望するポルシェ乗りはどう反応するのか
この6ストロークエンジンの特許取得のニュースに対し、ポルシェオーナーや自動車エンスージアストたちの反応が気になるところだ。
革新的な技術への期待と、伝統的なエンジンサウンドの変化への懸念が入り混じった反応が予想される。
ポルシェ乗りの中には、新技術の採用を歓迎する声がある一方で、従来の4ストロークのフラットシックスエンジンの魅力を失わないでほしいという意見もあるだろう。
ポルシェが今後、この6ストロークエンジンをどのように開発し、どのモデルに搭載していくのか、その動向に注目が集まりそうだ。
内燃機関の未来が不透明な中、ポルシェの挑戦は自動車業界に新たな可能性を示すものかもしれない。電動化とともに内燃機関の進化も続く、そんな未来が待っているのかもしれない。
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コメント ( 2 )
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6ストロークエンジンはホンダが1980年代に実用化していますよ。
あ さんこんにちは。
そうなのですね!
今回新たに特許を取ったということは、何か違うのでしょうね。