スイスポは、１人で走らせる車

先日夫が、所用でスイスポに乗り、高速道路も含めて往復150km走って帰宅したのだが、その際にこんな事を言った。

スイスポは1人で乗るクルマやな。今日、行きは２人、帰りは１人で乗ったけど、走りが全く違った。２人と１人やったらそんなに重さも変わらんやろと思ってたけど、全然違ったわ。
１人で乗ったらめっちゃ楽しくて、よく出来たクルマやったわ。

と。

夫は、一般道よりも「高速道路での走りの違い」が顕著だったと話していた。

２人で乗っていた時は、少し接地感が弱く、足回りが不安定な感じがしていたそうだが、帰り道に１人で乗って高速道路を走ったところ、接地感が強まり、足回りは安定し、ある程度速度を出して走っても全く怖さがなく、加速も速くイキイキキビキビして、全く別の車のように感じたとのことだった。

僕は今まで、１人でスイスポを運転して中距離や高速道路を走ったことがなかったから、今日はほんまに驚いた。家族５人で乗ると、重さでサスが沈みこんでしまって、サスが良い仕事ができないというのかな…そんな感じやったけど、１人で乗ると、路面の状況にあわせてサスがしっかりと仕事してくれて、ハンドリングすら違うように感じた。改めてめっちゃいい車やと思ったわ。

と。

そう、そうなのだ。スイスポは１人で乗ると、１トンに満たない車重の軽さが存分に活かされて、驚くほどイキイキと力強くと走ってくれる。

それをMTで操るのが本当に気持ちがいい。

そんなことを、夫の話を聞きながら思った。

スイスポ、ポルシェ、増車？

以前は、夫を含め周りのオーナーさんが増車する話を聞く度に、

「へぇ〜クルマは一台あれが十分なのになぁ…本当にクルマが好きなんだなぁ…」

と正直思っていた。

だから私も、将来自分でポルシェを買うときには、「スイスポを売って、そのお金を少しでもポルシェを買う足しにしよう」と考えていた。

だが最近は、考え方が変わってきた。

「このスイスポを売ってしまうのは惜しい（今回のモデルは、スイスポ最後の純粋なガソリンエンジン車かもしれない）。手放したら後から後悔しそうだ。そして、出来ればたまにはMT車に乗りたい。だから、このスイスポはずっと手元に置いておきたい」

と。

そうなると、増車するしかないわけなのだが…夫にそう言うと、「ええやん！それがええわ！そうしぃ！」と言っていた（笑）

どのようなシチュエーションで、どのような道を走るのが、そのクルマの良さを最も引き出した走りができるのか…

それはクルマによって当然異なるわけだが、「一台で、自分が求めるすべてのことを満たす」のはなかなか難しいのだなぁと最近思うようになった。

私の場合は、スイスポを選んだ理由は、

「子どもたち３人を乗せて走れる（５人乗り）＋性能がしっかりしている＋楽しいMT車＋コンパクトなボディ＋予算」

で、スイスポ一択になったのだが、ただその中でも「自分一人で走って楽しい」ところに重きを置いていたので、家族で乗ると満たされない部分も出てきてしまう。（人間は欲張りだ…）

とはいえ、馬力やパワーをさらに求めると予算も上がるし、そうなると乗り心地も求めたくなるし、「この乗り心地だったら内装はもう少し豪華が良いなぁ」という欲が出てきて、次第に車幅の大きなクルマになってしまい、普段遣いできないから結局選択肢から外れる…という堂々巡りになってしまうように思う（笑）

そう考えると、全てを満たす１台を探すという考え方以外にも、用途にあわせて車を使い分けるという選択肢もまた、あるんだろうなぁということを最近実感するようになった。

実は、このブログを始めた時からの「自分でポルシェを買う」という目標の実現を、今真剣に考えている。スイスポの返済も今月末で終わる予定で、欲しいポルシェの車種や仕様もある程度定まってきたので、増車という選択が色濃くなっていきそうな気配だ（とはいえまだ注文できないので先なのだけど）

最初は全く車に興味のない私だったのに、AT限定免許を解除したり、MT車を自分で買ったり、増車を考え始めているなんて…知らず識らずのうちに、クルマ好きの夫にどんどん洗脳されていることを若干恐ろしく感じる今日この頃であるw