GT SportプレーヤーとMCにインタビュー – GTが日本の自動車産業の救世主になる!?
公開日:2019.12.27
PS4のレースゲーム「グランツーリスモSPORT(以下:GT Sport)」の魅力を発信するyoutubeチャンネル「GTsport放送局」MCの大塚リコさんと、GT Sportプレーヤーの菅原達也さんへのインタビュー。先日前半記事をお届けしましたが、今回はその後半。ぜひ、ご覧ください。
GTと実車
そもそも、オンラインのレースはなんて呼べばいいの?
リコ:ここに関しては、菅原くんともかなり真剣に話し合ってきたのですが、意外と難しいところなんですよね。
菅原:一般的には、eスポーツという言葉が浸透していますが、僕らからすると「GT Sportはeスポーツとはまた違う」という感覚で…。とはいえ、ゲームという大枠の中にあるので、わかりやすさ的にはeスポーツでいいんじゃないですかね。
リコ:色々な考え方や捉え方がありますよね。
実車のリアルレースと、バーチャルレースは、やはり全然違うものなの?
菅原:はい。僕は、ゲームと実車を同じ物差しで比べてはいけないと思っています。全くの別物なので。
僕は小さい頃からレースを見ているので、実車のことも知識として知ってはいますが、リアルレースの解説に僕が呼ばれることはあり得ないですよね?
でもその逆は普通にあるんですよ。
プロレーサーの中には、ゲームとの“二刀流”の方もいるので、そういった方の解説なら分かるのですが、全くゲームの知識が無い方が実車の知識だけで話し始めると違和感だらけです。
また僕たちは、そもそも実車と張り合う気などないのですが、実車の方からは「所詮ゲームだろ!」と露骨に下に見られてると感じることは結構あります。
僕はそもそもどっちが上だ下だとかいう話じゃないと思うんですけどね。比べられないので。
リコ:やはり世間の中には「実車の方がすごい」というイメージがありますからね。
GT Sportは、クルマの見た目も挙動もリアルなので、実車のように捉える人もおられます。また「実車のレースのほうがすごい。GTSportは、どうせ実車のコピーでしょ」と思われる方もいるのですが、菅原くんも言うように、ゲームと実車は全く違うものなんですよね。
実車のレースはもちろんすごいです!が、バーチャルにはバーチャルの面白さがあります。全く別のスポーツだとして捉えることが大切だと思います。
菅原:実車のレースの世界は、完全にビジネスの世界か、お金持ちの方が私財を投じてされているかだと思います。レースに出るだけでも結構なお金がかかるので、参戦したいと思ってもそんなに簡単には参戦できません。
一方のGTは、誰でも参戦できますし、ゲームの機材にこだわったとしても、10万〜20万程度の投資で始められます。実車だと安い中古車すら買えない金額ですよね。
それに実車は維持費もかかりますが、GTは一度そろえればタイヤも減らないし、ぶつかってもクルマは壊れないし怪我もしない。強いて言うなら電気代くらいですかね(笑)
「モータースポーツへの参入のハードルをものすごく下げた」というところが、GTのすごいところだと思います。画期的ですね。
確かに、老若男女、世界中から参戦できるってすごい。他にGTならではの面白さってある?
菅原:GTの面白さって「純粋に運転の腕だけで勝負できるところ」だと思っています。
実車の「ワンメイクレース」は、「全てのマシンに性能差が無い」なんて言われたりしますが、実際は結構ありますよね。完全なイコールコンディションは実車ではありえません。
でも、GTはデータなので、マシンのイコールコンディションを実現することは簡単です。純粋に運転の腕だけで競える。だから面白いし、そういった部分が、実車と根本的に違うところだと思いますね。
どちらが良い悪いではなくて、単純に、実車とGTは違うという話です。
あとGTってゲームなのに、マリオカートみたいに、バナナ置いたりできないですよね(笑)
菅原:そうですよね(笑)eスポーツの中でもGTってすごく特殊だと思います。全くゲーム性がないんですよ。他のゲームだと、アイテムとかゲーム要素が結構ありますよね。
おっしゃるようにマリオカートであれば、バナナの皮を置いて、トップのドライバーをひっかっけてそのすきに自分が抜いて勝つとか、そういったゲーム要素がありますが、GTには全くありません。
だから、学校の友だちとGTしても全然面白くないんですよね。何度やっても僕が勝つし、みんなは絶対勝てないので「これ、つまんないね」ってなってしまう…(笑)
GTほど腕の差がでるゲームはなかなか無いと思います。
リコ:私は今年初めてGTを買って、そこから菅原くんに師匠になってもらって色々教わってきました。ただ「こんな下手くそな人につきあってもらって、菅原くんは面白くないだろうなぁ…申し訳無いなぁ」といつも思っていて。
なので、たまにはおにごっこをしたり、逆走で走ったり、勝手に自分たち独自の変なルールを作って遊ぶこともあります(笑)こういうことができるのもGTの楽しいところです。
GT Sportは紳士なゲームというか…スポーツマンシップを大事にしますよね。
リコ:そうですね。eスポーツの大会の中カテゴリーとしては「相手をやっつけた人が勝つ」というのがほとんどだと思います。だから、極端な話「アイテムとか技とか」いろんな手段を使ったとしても、相手を負かすことができれば自分の勝ちが決まるわけです。
でもGTはそうじゃない。みんながスポーツマンシップにのっとってレースをするから成り立つ世界です。
菅原:そうですね。他のゲームでは、戦う相手を思いやる必要はないと思います。でも、GTは違う。
相手をリスペクトしながらレースすることが求められるんです。
例えば、ブレーキングの時「意図的に減速しないで前のクルマをふっとばす」とか「バトルしている時に相手にぶつかって抜く」といったことも、実車のように壊れるわけでもなければ、命もかかってないので、やろうと思えば何でもできてしまいます。
それゆえに、僕たちはお互いに相手をリスペクトして、信頼関係のもとで戦わないとレースが成立しないんです。
大会になると、出場するメンバーはだいたいいつも同じになってくるので、別のレースでも一緒に走ることが多いんですね。だから、自分が相手をリスペクトした走りをしていなければ「別のレースで自分のラインを潰される」などして、回り回って自分に返ってきます。
走りが荒くて他のプレイヤーとの関係が悪くなったプレイヤーを、今までたくさん見てきました。だから、ちゃんと相手をリスペクトして走ることが大切。
その方が楽しいですし、ダーティーな走りで勝っても(少なくとも僕は)嬉しくありません。
次のページ→GTは、自動車産業界の救世主になる…! |
このブログが気に入ったらフォローしてね!
コメント ( 2 )
トラックバックは利用できません。
やりたいことを真剣に楽しんでるのがいいですね。
若いから余計にキラキラしてみえます笑
確かGTsportからポルシェが使えるようになったはずだからハンドルコントローラ買ってやりたいな~
yukeさん
若いって素敵だな〜と思いますよね(笑)
若者のパワーってすごいですし、刺激になります。
>確かGTsportからポルシェが使えるようになったはずだからハンドルコントローラ買ってやりたいな~
ぜひぜひ!私は下手くそすぎるのですが、少しずつ練習していこうかなぁと思っています。