GLB200d 4MATICの納車から1週間。1000km走行後のファーストインプレッション

GLB200d 4MATIC
レビュー・試乗記

GLB200d 4MATIC

Youtubeや雑誌、Webメディアなどでは、GLB250や、4MATICでないFFのGLB200d、そしてGLB35のレビューは多くあるが、最も人気で売れ筋の4MATICのGLB200dの詳しいレビューはあまりない。 今回、GLB200d 4MATICの購入を検討されている方向けに、納車後、1週間ほど経ち、約1000km程走ることができた時点でのレビューをしてみたいと思う。

202301モデルのGLB200d 4MATIC

わが家にやってきたのはGLB200d 4MATIC(202301モデル)になる。202202モデルからの主な変更点でいうと、電動パワーシートの復活や、スマホの置くだけ充電の復活、あとUSBの数が元に戻ったことなどだ。 外装色はイリジウムシルバーを選択した。GLAのように丸みを帯びたデザインなら白だと思ったが、GLBの直線的なデザインを際立たせるなら、白よりもそれ以外の色を候補にした。 それに、白は数が圧倒的に多すぎて人と被りすぎるので排除。黒は汚れが目立つ。 そうなるとマウンテングレーか、イリジウムシルバーが候補に上がったわけだが、メルセデスと言えば『シルバーアロー』、それに今まで自分が乗ったメルセデスはいずれもシルバーだったこともあり、イリジウムシルバーを選択したのだ。 この色はとても金属感もあり、天候や太陽の光の加減によって様々な色に見えるので、とても気に入っている。 GLB200d 4MATIC 内外装はAMGラインを選択。そして内装は個人的にアルカンターラ(メルセデスで言うDINAMICA)はあまり好みではないので、AMGレザーエクスクルーシブパッケージを選択し、チタニウムグレー/ブラックの内装を選択した。 あとは、パノラミックスライディングルーフ、ヘッドアップディスプレイやインテリア・アシスタントがついてくるアドバンスドパッケージも選択した。 要は全部入りのフルオプション仕様である。

内装の感想

車格からすれば十分に質感は高い。いや、細かい質感云々ではなく、内装のデザインに華がある。これは他メーカーに無いメルセデスの魅力で、内装色は黒系なのに、全体的に華やかで明るく感じるのだ。 シートは座面も背もたれもかなり大型で、大柄な人でも十分に満足できるだろう。座った感じは欧州車のシートらしく、やや硬めな印象で、ピンとレザーが張ったような印象だ。座面の長さも調整できるし、ランバーサポートもある。 それにこの適度な固さがプラスに働き、東京・大阪間を500kmほど走ったが、全く腰の痛みや疲れは感じなかった。 なお、AMGレザーエクスクルーシブパッケージのレザーはやや滑りやすい。特に硬めなズボンや洗いたてのジーンズなどだと、少し滑りやすくホールド性に欠けるのが欠点だ。 GLB200d 4MATICの夜の内装風景 後部座席は十分な広さがある。足元の広さは少なくともマカンよりは広く、カイエンよりはやや狭いくらいだ。ただし、座面はとても短いので大人の男性だと、少し違和感を感じる人もいるかもしれない。 そして3列目のシートについては、狭いだの使えないなどというアクセス稼ぎの記事や動画が多いが、そもそもこれはエマージェンシー用であり、快適に3列目に座ることを考えた車種ではないので、評価視点がそもそもズレている。 子供を乗せることや、緊急での近場への送迎用と考えると、十分な実用性があることは断言しておく。 なお、3列目を畳んだ状態でのラゲッジスペースに関しては、自転車や大きなアウトドア用品などを積むことを考えれば、もう少し広さが欲しいと思う人が多いと思うが、わが家のように、荷物を積むとしても大型のキャリーケースくらいだという人には十分だと言える。

ディーゼルエンジンの印象

2リッターのディーゼルエンジンはとても静かに目覚める。アイドリング時のディーゼル特有の音や振動についても、静かだという意見と、ディーゼルっぽい振動や音が気になるという意見がある。 この件について、個人的感想としては、かなり静かで振動は少ないと思う。いろんなディーゼルエンジンを経験しているが、その中では上位の静粛性ではないかと思う。振動も当然、ゼロではないが、振動周波数が一定であり、バランサーの無い4気筒エンジンのように不整脈的な振動は全くない。 いわば、ホワイトノイズのような、サーという細かい微振動のみがある感じである。 ちなみに最近、某国産有名コンパクトカー(ガソリンエンジン車)を代車で借りることがあったが、その方が遥かに振動や音が大きく酷いもので、それらと比べると、GLBの振動は皆無のレベルにあるといって良いだろう。 GLB200d 4MATICのエンジン コンフォートモードでアクセルを踏んで周りのペースに沿って加速すると、意外とATは回転を引っ張る仕様である。これはまだ私の乗り方をクルマが学習していないだけかもしれないが、2000〜2500rpm辺りで1速から2速、3速とシフトアップする。もう少し低い回転で細かくシフトアップしてほしいが、意外にもスポーティーな制御である。 このとき、エンジン音はそれなりに車内に聞こえる。しかし、それがディーゼルらしいか?と言われるとそうでもなく、トラックなどから想像するガラガラという音ではなく、ブォーンという普通のガソリン車のエンジン音に近い。どちらかというとスポーティーな音の部類に入るように思う。 アイドリング時などは静かだが、加速中はそれなりに音が聞こえるので、その辺りの静粛性まで求める方はGLBではなく、さらに上位モデルを選ぶべきだと思う。 加速が終わり巡航状態になると、ここからはまた静かになる。一定のエンジン回転で走っている分には、十分に外部の音やロードノイズ、風切り音の対策はされており、車内はこの車格としては静かな方だと思う。

街中での印象

ストップ・アンド・ゴーの続く、街中でも印象は個人的には何も不満はない。パワフルとまでは言わないが、十分な低速トルクで車体は加速し、ストレスは全くない。ブレーキはやや柔らかく、踏力よりもストロークで調整するタイプなので、ポルシェから乗り換えると、少し不安に感じるのは正直なところである。 しかし、深く踏み込んだ際の制動力、車体の安定感はさすがで欧州車らしい安心感は十分にある。 GLB200d 4MATIC GLBはトルコン式ATではなく、8速のデュアルクラッチ方式のトランスミッション『8G‐DCT』を採用している。この変速マナーは9割は問題なく、とてもスムーズではあるが、極低速で1速や2速あたりでのクラッチのつなぎ方がややゆっくりすぎるというか、半クラが長いというか、ややもたつくような感覚になったり、逆に唐突にクラッチを繋ぎ過ぎている、と思うことが稀にある。 この辺りは国産車のCVTやトルコンATに慣れた人からすると、気になってしまうポイントかもしれない。デュアルクラッチトランスミッションに関しては、ポルシェをはじめとしたフォルクスワーゲングループの物の方が、歴史も長いだけあり、一日の長があるように思う。

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Hiro

Minaの夫です。 ファッションやステータスシンボルのためにクルマは乗りません。運転して楽しく、工業製品として優れ、作り手の意思が感じられるようなクルマを好...

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  • コメント ( 2 )

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  1. 山中滋木

    初めまして。
    GLB200d4MATIC(202202モデル)に乗ってます。
    パワーシートや置くだけ充電などもう復活したんですね、羨ましいです。
    私もまだ1500kmほどしか走行していませんが、Hiroサンのインプレッションに近いです。
    優しくアクセル踏んでいれば、2000回転位まででも速度とともにシフトアップしていきますが、2速と3速がやや離れているのと、速度がすぐ上がらない場面でシフトアップがもたつくのは確かに実感します。
    (すぐパドル操作でシフトアップしたくなります)
    総合的には、上質かつ快適な優秀パッケージングだと思います。
    今後のブログも楽しみにしております。

    • HiroHiro

      山中さん、はじめまして。こんにちは。

      置くだけ充電は復活してますが、スマホカバー(無接点充電対応のものでも)を付けてると、ただでさえ弱い充電力がさらに弱くなり、たまに充電できてない状態になったりします。なので、もはや全く使ってません(笑)。。。

      やはりシフトチェンジはそんな感じなのですね。
      せっかくのディーゼルエンジンなので、もう少し低回転で小気味よくシフトアップしてほしいんですがね。

      でも、仰る通り、総合的には素晴らしいクルマだと思います。
      最近はGLBばかり乗っています^^