スポーツカーの助手席に乗る妻の気持ち | 夫には、運転がうまくなってもらえると有難い
公開日:2021.10.22
スポーツカーの運転にもフォームがある
夫はよく、こんなことを言う。
スポーツカーの運転って、スポーツと一緒やと思うんや。テニス、ゴルフ、野球といったスポーツには、基本のフォームがある。だからみんなまずは、その基本のフォームを教わって、何度も練習して自分の体に覚えさせて、上達させていく。
でも、スポーツカーの運転については、多くの人がそういうことを学ばずに、我流で運転するやろ?
特にドライビングポジションがめちゃくちゃな人がすごく多い。あれはスポーツで言うとバットやラケットを変な持ち方してるのと同じやで。
ちゃんとドライビングスクールなどで教わった方が、速く安全に運転できるようになるし、特にポルシェのような高性能車は、ドライバーの運転スキル次第で同じクルマと思えないほど変わるから、もったいないなぁと思うことがあるわ。
と。
実際に夫は、自分のファーストポルシェとなるボクスターGTS(981)を2015年に購入して以来、ポルシェのドライビングスクールに何度も参加している。あまりに何度も行くので、以前の私は「なんでそんな何度も行くん、何なん、何を目指してるんw」と、半ば呆れ気味だった。
*画像出典:ポルシェ ジャパン「Porsche Track Experience」
夫は、上記のプログラムのうち、「Warm UP」「Precision」「Performance」「Master」まで終えている。しかもMasterを4.0/5.0の評価で終えたらしく、これは結構良い成績だそうだ。残るは「Fast Track」と「Porsche Motorsports」のみだが、最後の「Porsche Motorsports」は、ポルシェカレラカップに出場するといった話になるので、実質次の「Fast Track」で終了なのかなぁ。
当時は呆れていたが、先日、夫が運転する911(991.1)の助手席に乗った時「ポルシェのようなスポーツカーを夫が運転し、妻が助手席に乗る場合、夫の運転がうまいというのは、結構重要なポイントだなぁ」と改めて思った。
なぜなら、そもそも快適性があまり高くないスポーツカーの助手席にずっと座っているのは、運転手が思っている以上に、ストレスだからだ。
夫の運転スキルは重要だ
スポーツカーは総じて、乗り心地がかたく、ロードノイズが一般車より大きかったり、路面の凹凸による突き上げがあったり、視界が悪かったり、ドリンクホルダーに置いた飲み物を取るのも一苦労だったり…と、単に助手席に乗っているだけの妻にとっては、不満がたまりやすい。(逆に、パナメーラやカイエンやマカンは乗り心地がとてもよく快適だ)
その上、夫の運転が荒かったり、アクセル・ブレーキワークになめらかさがなかったりすると、道によっては、正直酔ってしまう。
そして、自分は少し気分が優れないにも関わらず、横を見ると夫はテンションMAXで運転を楽しんでいるとなると…妻の口数は次第に少なくなり、無表情になり、テンションだだ下がりになってしまうのも無理はない。
とはいえこれは、夫の運転の腕次第で、多少なりとも改善されることが多いように思う。そのことを、先日夫の運転で、991前期のベースグレードの911に乗った時に感じた。
自分の夫のことを「運転が上手い」というのも何だが…夫は運転がうまい方だと思う。そして、上手な人の運転は、総じて、なめらかだ。ハンドリングや、アクセル・ブレーキワークに、無理で急な操作がない。それでいて、速い。だから、スポーツカーの気持ちの良いエンジン音やスピード感を体感しつつも、怖さがなく、峠道を走っても酔ったりすることが無い。
逆に、コーナーのところでいきなりハンドルを切って曲がろうとすると、その度に助手席の同乗者も体左右に振られたりして酔いやすくなるし、アクセルやブレーキ操作がじんわりではなく、ON,OFFがハッキリしすぎていると、その度に前後にガクンと衝撃が走るので、ちょっと辛い。
そして、そんな運転は、普通に怖い。
ドライバーにとっては、スポーツカーを乗りこなしている感覚があり楽しいのかもしれないけれど、助手席に座っている者にとっては逆効果だ。
きっと、ポルシェのようなスポーツカーを、本当の意味で安全に速く走らせようと思うと、おのずと運転はなめらかになるんだと思う。そしてそれは、クルマや同乗者にとって、優しい運転に繋がる。
以前、ドライビングスクールでインストラクターの方の運転を体感したことがあるが、メリハリの中にもなめらかさがあって驚いた。
スポーツカーに乗るすべての旦那さんに「ドライビングスクールにまで行って欲しい」というわけではないけれど、助手席に乗る同乗者のことも考えた運転をしてもらえると、奥さんもきっと「夫ともっと一緒にドライブを楽しみたい」という気持ちになったり、クルマに少しは興味を持ってくれるようになるのではないかなぁと思う今日このごろである。
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