オールシーズンタイヤ・ミシュラン・クロスクライメート2 SUVを購入|ドライ路面・ウェット路面での性能を検証
公開日:2023.11.21
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オールシーズンタイヤ
わが家にメルセデスのGLB200d 4MATICがやってきてまもなく一年になる。
すでに走行は12,000kmを超え、私の通勤車として、家族で移動する際のクルマとして大活躍中だ。燃費の良さに、車幅の小ささ、そして7人乗りにもなる点でとても重宝している。
今回、そのGLBのタイヤをオールシーズンタイヤに変えることにした。元々はメルセデス承認のピレリのPZEROが装着されており、乗り心地には全く不満はないものの、GLBにはややオーバースペックで、ハンドリングもやや機敏すぎる印象を持っていたので、もっとコンフォートなタイヤにいつか替えたいと思っていた。
そこで、色々とタイヤの銘柄を思案した結果、GLBで近場のスキー場に行ったり、雪がたまに降ることがある私の実家に帰省することを考えると、オールシーズンタイヤが良いのではないかという判断に至ったのだ。
もちろん、ウインタータイヤやスタッドレスタイヤも考えたが、季節ごとの履き替えが面倒だし、移動は関西圏が中心でそんなにヘビーなアイスバーンを走ることもほとんど無いので、オールシーズンタイヤを選ぶことにした。
そして、一応、緊急用として布製タイヤチェーンも積んで、今年の冬は乗り切る予定だ。
ミシュラン・クロスクライメート2 SUV
今回選んだのはミシュラン・クロスクライメート2 SUV(235/50R19 103V XL)にした。
そもそも、ウインタータイヤというのは「雪道も走れる夏タイヤ」とのことで、アイスバーン以外は走れるという万能タイヤだ。
とはいえ、夏タイヤと比べると、グリップ力やロードノイズ、乗り心地などは落ちるのではないか?と思われる方も多いだろう。
そこで、今回はメルセデス純正の夏タイヤであるピレリ・PZEROと比較して、ドライ路面・ウェット路面での印象をレビューしてみたいと思う。
なお、いつものことながらこの記事は【プロモーションを含みません】
なので、正直に忖度なしに書くので、他の提灯記事と違い、そのまま参考にしていただければ幸いだ。
まず、交換初日、タイヤ屋を出て走り出すと多少ゴロゴロする感じは否めない。
ただし、これは新品タイヤなので、まだブロックの角も立っているためだ。
そこから約200kmほど走った頃には、非常にタイヤの転がり感も自然になり、まろやかに感じるようになった。
街中での印象
まず、ロードノイズについていうと、かなり静かな部類に入ると思う。
特に直進時のロードノイズはかなり小さく、その辺の安物の夏タイヤより明らかに静かだと思う。
少なくとも純正のPZEROと大差ない。PZEROといえば、世界屈指ののプレミアムスポーツタイヤであり、十分な静粛性があるが、それと肩を並べるくらいなので相当である。
しかし、カーブなどで舵角をつけていると、かすかにゴーという音が聞こえる。これはPZEROにはなかった感じで、どうしてもタイヤのブロック特性上、音が出てしまうのだろう。とはいえ、これはかなり意識して初めて気づくレベルで、普通の人は気にならないと思われるレベルだ。
乗り心地は、ややPZEROと比べるとステアリングにかすかにザラザラ感を感じるかな?と思う程度で、総じて乗り心地は良い。特に嫌な振動や衝撃などは、全く問題なく抑え込んでおり、変にタイヤが柔らかすぎるというようなネガティブな印象も皆無だ。
妻を乗せて走っても、妻も「全然違いが分からない」と言っていたので、まず、家族からも文句が出ることはないと思う。
ワインディングでの印象
オールシーズンタイヤでワインディングを攻める人はいないと思うが、どのくらいグリップするものなのか試してみた。
正直、テストする前は全く期待していなかった。街中や高速道路では夏タイヤと同等の性能を発揮しても、さすがに横Gがかかるようなシチュエーションでは全然駄目だろうと思っていた。
しかし、実際に走ってみると、これがなかなかのものである。もちろん、少々のことでタイヤが鳴くようなことは無いし、しっかりと横グリップもある。
もちろん、PZEROと比べてはいけないが、GLBで頑張って山道を走るくらいのレベルだと、全然問題ない。
スタッドレスタイヤのようにタイヤがよれるような感触も無いし、ゴムのグリップに不安を覚えるようなこともない。強いて言えば、さすがにPZEROよりは、ハンドリングの正確さや、ライントレース性能は多少落ちるというくらいだ。
ブレーキングも十分に安心できる。このタイヤは縦方向のグリップは相当あると思う。なので、ブレーキングは相当安心して踏めるし、加速時のグリップ感、トラクションのかかりも相当良いと思う。
ワインディングでも、このタイヤは少なくともSUVで少し元気に走るくらいのペースだと全く問題ないことを断言しておく。
高速道路での印象とウエット路面
まず、料金所からの加速時など、このタイヤの縦方向のグリップは相当強く、粘りがある感じがする。PZEROだと、相当タイヤに熱が入った時のような感じに近く、安心感がある。
普通に走行車線を走るくらいの速度域だと、何も起きない。夏タイヤとまるで変わらない。
ロードノイズも静かで、乗り心地も良い。
あえて重箱の隅をつつくなら、GLBのエコモードでコースティング走行した時に、PZEROと比べると、少し転がり抵抗を感じるかなと思うくらいだ。
続いて、追越車線をリードするようなペースで走りつつ、車線変更などをしてみるも、高速安定性はさすがミシュランだけあり、ふらつきや接地感が薄れるというようなことは皆無だ。V規格(240km/h)の欧州タイヤだけのことはある。
少し鋭角な車線変更をしても、スタッドレスタイヤのようにタイヤがよじれるような感覚は一切なく、十分に安心してリラックスして走ることができる。
そして、高速でのヘビーウエットも経験したので、その印象を言うと、相当、排水性、ウエットグリップともに非常に良いと思う。これはスタッドレスタイヤとは勝負にならないレベルで優れている。
おそらく、冬場に多くの方が経験するであろう、シャーベット状のほぼウェットのような雪道で、この性能はかなり活きてくると思う。
また、都市高速のカーブにある金属製の継ぎ目を超えた時などでも、夏タイヤのように、一瞬、ズルっと滑ることがほぼない。これは明らかに純粋な夏タイヤより優れていると思う点だ。
総じて、高速道路であっても夏タイヤと同じ感覚で走れると思ってもらって良いと思う。
総合評価
このレビューのために、当初はかなり意識して運転していたのでPZEROとの差は上述の通り、少しは感じていた。
しかし、ここ最近、意識せずに乗るようになってからは、オールシーズンタイヤであることを全く忘れるくらいである。
そのくらいこれは『夏タイヤ』である。
ミシュランは『雪も走れる夏タイヤ』とうたっているが、まさにそのとおり、『夏タイヤ』だ。
ほとんど夏タイヤの性能を犠牲にすることなく、ドライ路面、ウエット路面は使えることがわかったので、次回は雪道編のレビューをお届けしたいと思う。
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コメント ( 4 )
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HiroさんMinaさん こんにちは。
毎年数回の積雪(稀にドカ雪)のために何だかな~と思いつつスタッドレスに履き替えているぼくは非常に興味深く読ませて頂きました。
所謂提灯記事の類ではない信頼のHiroさんですからね (笑)
今回の記事を読む限りでは日常使用では全く問題なさそうな印象を受けましたので続きの雪道編が楽しみです。
これは単純な興味でお聞きしたいのですが、オールシーズンに一日の長があるグッドイヤーではなくミシュランを選んだ決め手
のような物というか判断基準を教えて頂きたいです。ぼくはPS4sの印象が良いのでミシュランを選びそうですがそもそも用途目的が全く
違う性格のタイヤですから、北海道でスタッドレスの開発をしているから日本の雪道に対する知見がミシュランの方が深そうとか色々
こじつけてミシュランを選ぶと思います。 単純にサイズの問題でミシュランだったらスイマセン。
naveさん、こんにちは。
ミシュランを選んだ決め手なんですが、まぁミシュラン好きというのもありますし、
あと、Youtube等の比較レビュー見ていると、雪道ではややグッドイヤーが有利で、
ドライ路面だとミシュランの方が評価が高かったのが決め手です。
結局、9割以上はドライですから、そちらを優先しました。
hiroさん、こんにちは。
タイムリーなことに、ちょうど同じタイヤを家族用の車に、と思ってオーダーしたところでした。初めてのオールシーズンタイヤなので不安もありましたが、安心しました!またよろしくお願いします!
ごんたさん、こんにちは。
お役に立てたようで良かったです!
クロスクライメート2は、かなり優秀だと思います。
少なくとも、ドライはその辺の安物夏タイヤより全然いいと思いますよ!