ポルシェ カイエンEV、2026年モデルのプロトタイプがテスト走行中 – 発売時期に不透明感も

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ポルシェ・カイエン

ポルシェ カイエンEVのプロトタイプ、雪上テストの様子

ポルシェの電動SUV「カイエンEV」のプロトタイプが、テスト走行中の姿をスパイショットで捉えられた。

このカイエンEVは、マカンEVやアウディQ6 e-tronと同じPPEプラットフォームを採用しているとのこと。当初は2025年後半か2026年初頭にデビューする予定だったが、ポルシェが電気自動車(EV)戦略を見直していることから、発売時期が遅れる可能性も出てきたようだ。

ポルシェのEV戦略見直しの影響

ポルシェは、自動車市場の変化に対応するため、ブランド全体の電動化計画を適応させざるを得なくなった。

具体的には、一部の内燃機関モデルの寿命を延長し、現在開発中のEVについても内燃機関パワートレインに対応できるよう修正を加えるという。特に3列シートのSUV「K1」については、この方針変更の影響を受けるそうだ。

カイエンEVについては、開発プロセスが進んでいるため、内燃機関への対応は難しいとされている。
しかし、現行の内燃機関モデルのカイエン(2024年にフェイスリフトと大幅なアップデートを受けた)を、EVモデルと並行して数年間販売し続ける計画があるため、大きな問題にはならないようだ。

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カイエンEVの特徴と予想されるスペック

カイエンEVは、マカンEVと同じPPEアーキテクチャの延長バージョンを採用するとのこと。外観デザインについては、プロトタイプがカモフラージュを施しているため詳細は不明だが、ヘッドライトやグリルのデザインはマカンEVから多くのアイデアを借用すると予想されている。

パワートレインに関しては、エントリーレベルのカイエンEVが、マカンEVの中・高級グレードと同様のセットアップを採用する可能性が高いそうだ。具体的には、4Sで509馬力(516PS / 380kW)、ターボグレードで630馬力(639PS / 470kW)のデュアルモーターシステムが搭載されると予想されている。

さらに上位のカイエンターボEVについては、タイカンターボとターボSの872馬力(884PS / 650kW)および939馬力(700kW / 952PS)のパワーユニットが採用される可能性があるとのこと。さらには、タイカンターボGTに搭載されている1,020馬力(1,034PS / 760kW)のモーターを搭載し、同じ出力を誇るテスラ モデルX プレイドに対抗する可能性も示唆されている。

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ポルシェEVの販売不振と今後の展開

一方で、ポルシェにとって懸念材料となっているのが、タイカンの販売台数が昨年急落したことだ。

世界的にEVの登録台数が増加する中で、フェイスリフトモデルや高性能モデルの投入にもかかわらず、この下降傾向を食い止めることができなかったそうだ。また、マカンEVも予想ほど販売が好調ではないとのこと。

このような状況下で、ポルシェが今後12ヶ月以内にカイエンEVの発売を予定通り進めるのか、それとも高級EV市場の回復を待って発売を延期するのか、注目が集まっている。ポルシェのEV戦略の行方が、カイエンEVの発売時期に大きな影響を与える可能性があり、今後の動向が注目される。

ポルシェ乗りの間では、カイエンEVへの期待と同時に、従来の内燃機関モデルとの共存についても関心が高まっているようだ。電動化が進む中で、ポルシェがどのようなバランスを取っていくのか、今後の展開に注目が集まる。

Hiro

Minaの夫です。 ファッションやステータスシンボルのためにクルマは乗りません。運転して楽しく、工業製品として優れ、作り手の意思が感じられるようなクルマを好...

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