あまりにも「空冷ポルシェがいい!」と夫が言うので、何が良いのか聞いてみた
公開日:2020.02.23
911(964)を修理へ
先日夫が、「空冷のアクセルペダルがおかしいねん。戻りにくくて、エンジン回転の落ちが悪いから、ちょっと見てもらってくる」と言って、いつもお世話になっている近所のビーフォースさんに964C2を持っていっていた。
964に関しては、ティプトロニックのATF交換などをしたり、昨年秋に予防整備をしていたのだが、やっぱり30年前のクルマとなると、色々とガタが来るものなのだなぁ。まぁそれは当然のことだと思う。
ただ、今回もお店で964を直してもらい、再び964で帰宅した夫は、
ぜんぜん違う!こんなにエンジンはスムーズやったんや!!ヤバい。涙が出るほど気持ちいい回り方する!
と大感激していた。ビーフォースさん、いつも有難うございます。
空冷ツーリング
その後、夫は久しぶりに、この964で鳴門までツーリングに出かけたのだが、帰宅後、
いやはや、964はすごい。ほぼ30年前に作られたクルマとは思えへん。この前、ノートe-POWER NISMO Sで同じ道を走ったばかりやけど、やっぱり全然違うなぁ。走りの楽しさはノートも良いんやけど、安定感とか接地感、操縦している感触なんかは、30年経っても全然ポルシェの性能には追いついてないと感じたわ。
まぁ、価格も違うし、コンセプトも違うクルマやから比べるのもなんやけど、まだこんなに差があるのかとちょっとショックを受けたわ。。。
と、感激を通り越してため息をもらしながらしみじみつぶやいていた。
私が「空冷は、何がそんなにいいの?」と聞いてみると夫は、
うーん、それが説明できれば苦労せんのやけど。。。たぶん、永遠の難問やな。
まず、空冷云々の前にポルシェってクルマの大きな特徴の一つが足回りやな。もう、足が他のメーカーのクルマとは全然違う。実際、メカニックの方の話など聞くと部品の材質や太さ、取り付けなどにかかってる手間暇が違うらしい。サスペンションの剛性感というか、それから感じるタイヤの接地感が圧倒的やと思う。
ポルシェは何なら止まっててもタイヤがしっかり接地してるのが分かるやろ?あれやあれ。
空冷ポルシェみたいな昔のポルシェでも、あの接地感がすごいなぁ。ボディの剛性がしっかりしてるから、サスペンションが無駄なくキッチリ動く。ボディの緩さで緩衝してる感じがしないもん。だから、高速道路を飛ばしてもフロントが軽くてフラフラしそうやのに、なぜか安定感というか、安心感をすごく感じるんや。
全然怖くなくて、むしろ自分で操っている感がすごくて、本当に楽しい。特に僕が乗ってる964なんかで言うと、現代のポルシェよりも車線変更とかは俊敏な感じがする。故・徳大寺有恒氏の名言『あそこに割り込みたいな、と思ったとしようじゃないか。ポルシェって車はね、その瞬間そこにいるんだ。気がつくと、もうそこにいる。そういう車なのさ。』がまさにその通り!と言いたくなる。そんな足回りをしてる。
それと、やっぱりエンジンやな。ポルシェの水平対向6気筒のエンジンはやっぱり気持ちがいい。本当にスムーズに回るし、レスポンスもめちゃくちゃ良い。僕のクルマはティプトロニックやからあまり味わえないかなと思ってたけど、全然そんなことない。マニュアルシフトすれば、全然楽しめる。むしろ4速しかないことで、ワイドなギアでの息の長い加速が気持ちいい。
後ろから聞こえるエンジン音は、メカニカル音とエンジンの爆発音が心地よくて、バイクのエンジンみたいや。特に空冷ポルシェはシリンダーの中でガソリンが燃えている感が凄い。自分で言ってて『ガソリンが燃えている感』って何やねん?って思うけど、乗れば分かるんや。クルマを前に進めているパワーを音と鼓動から感じることができるんや。
このエンジンの音や回転のフィーリングとあの足回りのバランスが絶妙で、低速でゆっくり走っても、飛ばしても、本当に気持ちが良い。気分によってレーシーにも、スポーティーにも、そしてノスタルジックな雰囲気でしっとりと渋く乗ることもできる。ほんま、やめられへんのやー。
とのことだ。それにしてもめっちゃ熱弁するやん…( ̄ー ̄)
以前、964が作られている当時の工場の動画をみたことがあるのだが、町工場の汚い工場のような場所で、社員さんがまさに手作業で部品をはめ込み、一台一台作っている様子がうつっていた。
現在のポルシェの、最新鋭でロボットの力も活用した綺麗な工場とはまるで違っていたので「え、こんな感じで地道に作ってたの!?」と正直驚いた。
そんな風に作られたクルマが、修理こそ必要だとはいえ、30年経ってもなお、直せば新車同様に走り、オーナーを楽しませ、多くの人の人生を豊かにしてくれているなんて、本当にすごいことだなぁと思う。
あぁ〜もう一度ドイツのポルシェミュージアムに行って、ポルシェの歴史を体感したいなぁ…と切に願う今日このごろである。
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コメント ( 6 )
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古くなると色々出てきますね…
ウチの993も昨夏シフトロッドのブッシュが経年劣化で
砕けてしまい、シフトがどこにも入らずグラグラに!
中央道のSAで動けなくなって積車にお世話になりました。
高速道路上じゃなくて不幸中の幸いでしたが(^。^;)
そうそう、993もバイクのエンジンみたいやなぁって思っ
てました。
964にはちゃんと乗ったことはないのですが、同じ感じな
んですね。
ウーパーさん
おぉーそうなのですね…!本当ですね、高速道路上じゃなくてよかったです…!!!
夫が964に関しては、かなり予備整備をしているのですが、993も結構整備が必要なのでしょうか。
993は乗らせてもらったことが無いので、一度ぜひ乗ってみたいです^^
ミナさん、おはようございます☆
昨日、ご主人様と会えましたー! ありがとうございます。
芦有の料金所に向かってたら、後からクレヨンのGT3!にサイドデカール! 間違いない!と確信しました。料金所出たところで友人(ケイマンGT4)と待ち合わせしてたので、駐車場に入ったらご主人様も寄っていただけてしばし雑談^_^ 感動しましたー! 嬉しかったですー! GT3めちゃくちゃカッコ良かったです^ ^ ほんとにご主人様気さくな方で全く時間が全く足りませんでした(*≧∀≦*) また、機会があれば宜しくお願いします!とお伝え下さいませ。
まだまだ興奮が収まってません(笑)
あっ、しかも会社も凄く近くで止めてる駐車場も同じと言う(笑)そんな共通項も嬉しかった次第です。
さて、964てすが、かの自動車評論家の岡崎浩司氏もかってディプトロに乗られていて、超絶賛されていたのを覚えています! 特にあのサイズ感を気に入っておられて「日本の道にポルシェ911」と何度も書かれてました。またあの頃の911はメカニカルサウンドが凄くて、今のマフラーサウンドが重要視される様な、また誤魔化した様な軽々しい雰囲気ではなかったですね!
ほんとに色々羨ましいです!
また、今後とも宜しくお願いいたします。
taramangtsさん
昨日は有難うございました!
帰宅した夫が「会えたでー」と言って話してくれました。
別に待ち合わせもしていなかったのに、そんなタイミングの良い偶然があるのですね(笑)!!
夫が「ゆっくり話せずすみません!!またぜひ芦有に来られる際にはお話したいですね!」とのことでした。
そして、職場も近く駐車場も同じとは…すごいです!
(私もたまにその駐車場に停めます)
もしかしたらまた大阪ですれ違ったりばったりお会いすることもあるかもしれませんが、その際もぜひよろしくお願いいたします!
定番のオイル漏れとか…そこそこ手は掛かりますが、
何だかんだ言っても25年前の車ですから。
でも、きちんと手入れしていれば丈夫な良い車だと
思います。
最近はカーステレオ(純正)のボリュームが左右どち
らに回しても音がデカくなるという不思議なことが
起こっておりますが(゚∀゚)
いつか機会があれば試乗は大歓迎です(^^)/
ウーパーさん
そうですよね、そんな前に作られたクルマが、なおせば新車のように動くということ自体、本当にすごいことだなぁと思います。
>最近はカーステレオ(純正)のボリュームが左右どち
>らに回しても音がデカくなるという不思議なことが
>起こっておりますが(゚∀゚)
なんだか味わいがある現象ですね(笑)
ぜひ機会があればいつか試乗させていただけたら嬉しいです〜^^