津山から岡山広域農道群を楽しむ

前回のツーリング記に続いて、今回は岡山と広島の広域農道編をお届けしたい。

津山市の朝はよく霧が出ていることが多い。前回も濃霧だったが、今回も朝は深く霧が立ち込めている。

ホテルで支度を整え、出発する頃には霧も晴れて、薄日がさし始めた。駐車場で眠る洗車したばかりの911は、夜露で早速濡れてしまっている。エンジンをかけて、車内で軽く暖気しながらツーリングマップルでルートを確認する。

津山に来て、美作やまなみ街道を走らないわけにはいかないので、当然ながら、ここは走るとして、そこから先も奥吉備街道、かぐら街道と岡山三大名道をまた今回も走るルートを選んだ。

早朝のやまなみ街道を走るのは初めてだ。空気も澄んでいて、ここはただでさえ交通量の少ない道だが、朝はもっと少ない。貸し切りの名道で、遠慮なく911にムチを入れ、スポーツプラスモードで駆け抜ける。

かなり気温は低く、セミウエットの路面だが、パイロットアルペンPA4は素晴らしいグリップ力で路面を掴んで離さない。3速から4速、そして、3速、2速と必要以上にシフトチェンジを繰り返しながら、駆け抜けるのはもう快感でしかない。

その後、いつもの奥吉備街道を駆け抜け、そのまま、かぐら街道へとひた走る。約100kmほどの ”昇天” 街道群を走ると、さすがにお腹いっぱいだ。

十分に満足するほど走り込めた。

いざ広島方面へ

K33から、西へは何度か行ったことはあるが、この付近は道が入りくんでおり、なかなかルートを決めるのが難しい。下手をすると狭隘路に迷い込む可能性も高く、慎重に走らないといけない。

とりあえず、K106を西へ進むことにした。備中やすらぎの里で911を停め、ルートをさらに確認する。

とりあえず、このまま走れば、そんなにハードな道はなさそうだ。

ところどころ存在する集落を抜けていく。1〜1.5車線があるかと思えば、急に開けた快走2車線が出てきたりと変化に富む道だ。交通量は少ないので、2車線区間はとても走りやすい快走路でオススメできる。

広くて走りやすいR182を少し北上し、左折して神石広域農道（別名：もみじ街道）へと入る。ここは初めて通る道だ。途中、峠付近では薄っすらと雪が路面に残っているが、通行に支障はない。

K25、K26と広くて気持ちの良いワインディング区間を抜け、南下。三川ダム付近から、ふれあいロードを西へと進む。この辺りから、段々と広島の広域農道が本気を出してくる。

途中、フルーツロードへと右折、フルーツロードは道幅広く、直線基調な道で、素晴らしく気持ちがいい快走路だ。

この世羅町周辺を少しウロウロしてみたが、どこもかしこも道がよく整備されており、とても走りやすい道が多い。ドライブ好きには羨ましい限りの地域だ。岡山の広域農道のようなワインディングというより、緩やかな直線基調の道が多く、じっくりと走りたい場合にはオススメだ。

ボクスターと比べると、911はこういう直線基調の道でも気持ちが良い、いや、正確に言うとストレスをあまり感じない。ボクスターはいかに多くのカーブを曲がるかということを求めてしまい、単調な直線路があまりにも続くと、物足りなさを感じることもある。

しかし、911というクルマは、それに比べるとバランスが良く、直線路でもカーブの多い道でも、安定した気持ちで運転し続けられるように私には感じる。

K56、K45、R376といくつもの素晴らしい道々を駆け抜け、続いて高北広域農道へと向かう。ここは長い直線がある道として有名なところだ。

高北広域農道は小規模なワインディングから始まる。なんとなく、ミニ「かぐら街道」といった感じのワインディングだ

途中から道は段々と広くなり、そして1km以上にもおよぶ圧巻の直線路が目の前に現れる。この日は幸いにも誰も走っておらず、貸し切りだ。路肩に911を停めて、写真を撮る。

その後、K322を快走し、TSタカタサーキット方面へと南下する。この道も素晴らしい。最高の快走区間である。

四国へ向かう

途中のコンビニでルートを確認。

このままさらに西へ向かい山口県方面へ向かうか、それとも南下して四国へ向かうか？出した結論は四国を目指すことにした。

しまなみ海道まで一気に南下。久しぶりに走るしまなみ海道は、いつ来てもとても美しい。911はペースを落とし、走行車線でゆっくりとクルージングする。

いつもなら大三島で降りて、絶景の海岸線をドライブするのが好きなのだが、今回は時間も遅いのでパス。

ちょうど日が落ちる頃には、西条市に到着。ここで一拍して、明日は四国横断をして帰路につく予定だ。

つづく。