ポルシェ911で行く年末ツーリング〜雪のポルシェ911〜
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恒例の年末ツーリングへ
昨年末、恒例の年末ツーリングへど出かけた。わが家では妻と子供は実家へ、そして私は一人で愛車と旅に出るというのが恒例の過ごし方になっている。
例年、この季節は雪が降ったり道が凍ったりするので、行き先はどうしても四国や九州といった南の方の地域になるのだが、今回はウインタータイヤを履いた911カレラ4GTS(991前期)で行くので、特に行き先の制約は無い。
どこに行こうか、かなり迷ったのだが、まずは雪のある方面を目指して、滋賀は東近江市まで行くことにした。
PM 3:00。大阪市内のオフィスで今年最後の打ち合わせを終え、これが仕事納めだ。
駐車場に停めた911には、既に旅支度の荷物が積んである。いつものように運転席に乗り込み、ポルシェ伝統のドア側にあるキーシリンダーを回し、エンジンに火を入れる。
これからの数日間の旅を思うと、楽しみで仕方がない。
大雪の滋賀県へ
交通情報と天気予報をチェックしながら、名神高速へと911を走らせる。彦根辺りからは雪による通行止めの表示が出ている。かなりの積雪のようだ。
幸いにも雪はチラつくものの、走行には全く支障なく、東近江のホテルに到着。ホテル周辺は歩道にそれなりに雪があるが、道路は完全に除雪されていた。この日は明日に備えて早めに就寝。
翌朝、早く目が覚めたので、ホテルの窓から外を見てみると、一面の雪景色。道路にも雪が積もっている。ちょっと積もり過ぎで不安になるものの、二度寝して8:00頃にホテルを出た。
その頃には道には轍ができており、それなりに除雪もされている。911のボディに積もった雪を取り除き、まずは彦根城あたりまで行ってみようと北上する。
雪道でのポルシェ911
ウインタータイヤを履いた911での本格的な雪道は初めてだ。
感想としては、四駆ということもあり全くトラクション不足は感じない。雪道でもとても力強く加速し、しっかりと止まる。カーブでも不安感はなく、安定しきっている。
K52からK553へと北上し、K2あたりからかなり積雪が増えてきた。あちこちでスタックしているクルマやコンビニから出られない大型トラックなども見かけ始める。
911は滑って動けなくなるようなことはなく、そこは全く問題ないが、問題は道路のセンター部分の雪である。911は車高が低いので、道路のセンターの雪がフロントスポイラーに時折当たり、まるで除雪車のようになってしまうのだ。
雪が当たり「ガサガサ」「ゴリゴリ」と鈍い音がフロントや下回りから聞こえるのは、あまり気持ちが良いものではない。
そうこうしているうちに、渋滞でほとんど車列が動かなくなってきた。このままだと相当時間がかかりそうなので、脇道へと迂回することにした。
すると、幹線道路ではないので、道が細い。しかも地元の方が雪を道路脇に除雪してくれているので、さらに道幅は狭くなっている。そこへ大きなミニバンなどが対向車として来るものだから、すれ違いがとても難しい。一種の酷道系の狭隘路状態だ。
しかも、轍も完全にできていないので、雪で道はガタガタ。大きな凹凸がいくつもあり、911はガサガサと雪を腹で擦りながら、進んでいく。そして荒れた雪道で、前を走るFFのコンパクトカーが、ついにスタック。
5分くらい格闘して、何とか脱出されるのを見届けて、911もそれに続く。こちらはもっと車高も低いので、スタック覚悟で突き進むが、これが意外と余裕なのだ。
カレラ4のPTM(ポルシェトラクションマネージメントシステム)を侮るなかれ。素晴らしい緻密なトルク配分で、完全にオフロード状態の重たいシャーベット状の雪道も余裕である。何事もなかったかのように、いとも簡単に脱出するのには驚いた。
彦根城までたどり着きたかったのだが、さすがに道路のセンターの雪が深すぎて、フロントスポイラーがもげそうだ。何度も鈍い音が聞こえ、『もうフロントスポイラーは外れてるかもしれん』と何度も思った、それでも頑張って走ったが、これ以上は進めそうにないと判断し、急遽、琵琶湖の湖岸道路を南下して途中のコンビニに駆け込んだ。
完全な酷道状態の道を走って、肩はガチガチ、かなり体力を消耗している。温かいコーヒーを飲みながら、911のフロントスポイラー周りをチェックするも、これが全くの無傷なのだ。あれだけ鈍い音がしていたにもかかわらず、傷一つ無い。
よくポルシェの911の開発テストで、もっと酷い雪道を爆走しているシーンの動画をよく見るが、伊達に過酷なテストをしているわけではなさそうだ。ちゃんと、これくらいの状況は開発時から想定済みなのだろう。一切の不具合は無かったので一安心だ。
休憩をしていると、インプレッサでドライブ中のお兄さんが声をかけてきてくれた。「めちゃくちゃいいクルマで、凄いですね!」と。「意外とポルシェは走れましたよ」と会話しながら、四駆の話や、車高の話などを会話して、お互い気をつけて行きましょう、と挨拶をして別れた。
比叡山ドライブウェイから敦賀へ
その後、交通情報を見ても高速道路が通行止めで、北上するのは難しそうなので、さらに南へ下り、琵琶湖大橋を渡り、比叡山ドライブウェイへと911を走らせた。
比叡山ドライブウェイは、学生の頃によく走りに来ていたし、アウディTTに乗っていた時、オフ会に参加した記憶がある。もう10数年以上、来ていなかったのだが、久しぶりに訪れてみることにした。
冬用タイヤ規制にはなっていたが、積雪はなく、道路もかろうじて凍っていない。
もちろん、こんな寒い日に走りに来る人など皆無。完全に貸し切りのドライブウェイを駆け上がる。ウインタータイヤは、ここでも素晴らしいグリップ力だ。極寒のドライ路面での安定感とそのグリップ力は目をみはるものがある。
夢見が丘展望台で休憩しながら、眼下に広がる琵琶湖を眺め、次のルートを模索する。
このまま北上は難しいので、奈良、三重方面へ行くか、それとも名古屋方面か、いや、このまま引き返して中国地方へ向かおうか?と悩みに悩んでいると、名神高速の通行止めが解除されたとのニュースが入った。
そうなれば、やっぱり北上してみようということで、名神高速で一気に北上。
敦賀にホテルを取り、到着した頃にはすっかりと日が暮れていた。
駅前のすずやで、海鮮丼と温かい蕎麦を食べ、冷えた身体を温める。ここは評価が高かったので入ってみたのだが、評価だけのことはある。とても美味しかったのでオススメだ。
ホテルに戻り、明日のルートを思案しながら、二日目の夜は更けていった。
つづく。
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コメント ( 2 )
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「911にウィンタータイヤを履かせたので、万が一雪が降っても大丈夫」ではなく、「911にウィンタータイヤを履かせたので、雪道を走りに行った」と言うことですか?
…狂ってますねぇ(←最大級の賛辞です。念のため)。
私も比較的走るほうですが、Hiroさんにはとてもついていけませんので、BLOG上でお供させていただきます(笑)。
こんにちは。
wataさんに、そう言っていただけるなんて恐悦至極です^^
もちろん、「ウインタータイヤを履かせので、雪道を走りに行った」、いや、「雪道を走りたいから、ウインタータイヤを履かせた」という方が正確かもしれません(笑)
これで、冬の季節のツーリングコースの制約がかなりなくなるので、wataさんもぜひどうぞ!
来年の今頃、サファイアブルーのボクスターが、東北あたりの大規模林道を雪煙を上げながら爆走する動画と写真を楽しみにしています!