久々の、空冷ポルシェ911（964）

先日、空冷ポルシェ911（964）に乗って、家族4人で両家のお墓参りに行った。家族4人で空冷ポルシェに乗って中距離ドライブに行くなんて、1年半以上ぶりだ。

以前4人で空冷に乗った時は、子どもたちが後部座席で喧嘩したせいで長女が助手席に乗ったので、途中から私が後部座席に座らないといけなくなり、頭が天井につかえたまま高速道路を移動したのがとても辛かった…。

なので、空冷ポルシェに4人で乗ることに関してはあまり良いイメージが無いのだが、「今回は子どもたちも聞き分けが良くなってきたから大丈夫だろう」ということになった。

この日はいいお天気で、絶好のドライブ日和。だが、子どもたちは頭上から差し込む直射日光が暑い暑いと言って、見ると2人とも真っ赤な顔をしていた。やっぱり空冷時代のポルシェは現代のポルシェよりもずいぶん暑いのだなぁ…。

子どもたちは服と靴下を脱ぎ、車内は冷房もつけたけれども「後ろが暑すぎる…」と言って子どもたちのイライラはMAXに（前の席は普通に涼しかった）。私たちは子どもらをなだめながら、なんとか高速道路をひた走った。

その間私は、足元に荷物、膝には自宅近くのケーキ屋さんで買ったシュークリームを抱えて終始身動きが取れない状態に。ちなみに、これは前回家族で乗った時の助手席の様子だ（笑）

また、これは私が今妊婦だからということも大きいと思うが（既に妊娠７ヶ月）、道路から伝わってくる情報が多すぎて辛かった（汗）

乗り心地が悪いわけではないのだが、路面の状況が自分のお尻やお腹を通して手にとるように分かるし、また高速道路ということでロードノイズも結構大きいので、現代のポルシェに比べてかなり疲れてしまったのだ。

運転するドライバーにとっては、この空冷ポルシェの情報量の多さはプラスに働くと思うが、運転せず狭い助手席にひたすら座っている立場にとっては、かなり情報過多というか…しまいには私も、

やっぱり空冷で家族で中距離ドライブはしんどいなぁ…パナメーラの乗り心地を想像しながらなんとか耐えることにするわ…（-_-）

などと言いながらテンションはだだ下がりになり、夫も、

やっぱり一人で乗るのと、４人乗ってるのとでは、走りが全然違う。一人で運転してる時は、もっとビシっとしてるけどなぁ…

などと言いながらも、なんとか目的地に到着することが出来た。

空冷ポルシェは一人で乗るのに限る？

その後、クルマを降りて改めて964を見てみたが、「こんな小さいクルマによく4人も乗れたもんだなぁ」と感心してしまうほどコンパクトだった。

以前、パナメーラと964を並べて撮った写真

空冷ポルシェは一人ドライブが良い

帰りは夜になったので、気温は少し肌寒くなり、クルマに乗り込むと遊び疲れた子どもたちはすぐに寝てくれた。昼間のドライブとはうってかわって、夜の高速道路を走る空冷ポルシェの助手席は気持ちが良かった。

夜は視覚から入ってくる情報が少なく、内装のオレンジのメーター周りがなんとも幻想的で、良い雰囲気だった。

夫も改めて、

964はほんまに気持ちよく曲がってくれる。特に高速の緩やかなカーブは最高やな。思ったとおりに、タイヤに伝わる感じがするわ。あと車線変更がめちゃくちゃ気持ちがいい。ミズスマシのようや。30年前に作られたクルマやのに、こんなに速くてしっかり曲がるなんてすごいわ。
これ、足回りとかの部品を新して新車のようにしたらもっと良くなると思うわ。

と言っていた。

ただ今回空冷ポルシェに家族で乗ってみて、「やはり空冷ポルシェは、1人でドライブに行くのに限る。ドライバーとクルマがチームになって楽しむクルマなのだ」と改めて感じた。

911は2＋2シートだとはいえ、スポーツカーであることに変わりはない。まぁ、私がお腹の大きな妊婦なので、普段よりも疲れやすいということもあるかもしれないけれど。

そう考えると、現代の911は同乗者にとっても快適な仕様になっているので、そこもすごい進化だと改めて思った。私もまた落ち着いたら一人でドライブに行ってみよう！