日本でモータースポーツ文化が根付いていない理由について考えてみた
公開日:2017.07.20
ゴルフやテニスと違って
夫が先日「ゴルフやテニスだと、みんな基本フォームを意識して大切にするのに、車の運転となると、なんでドライビングポジションやフォームを全く意識しなくなるんだろう。同じことやのになぁ」と言っていた。
…ん?同じこと?
でもないような気がするけれど、一方でわかるような気もする。
確かに、ゴルフのフォームを研究している人は多い。「どうすれば飛距離を伸ばせるのか」「どこにあてればボールがジャストミートしてまっすぐ飛ぶのか」とか…ライザップがゴルフのマンツーマン指導をはじめたぐらいだから、ゴルフの腕を上達させたい人は、日本中にきっと大勢いるんだろう。
テニスに関しても、錦織くんの登場によってさらに火がつき、テニススクールに通う人たちが増えたと聞く。
そういう、テニスやゴルフと比べると、モータースポーツ文化は日本ではまだまだ遅れている。
ヨーロッパでは、モータースポーツがもっと身近な存在であり、F1や大きなレースが出来るサーキットもたくさんあるし、観に行く人も多いらしい。日本だと、
「F1?どうせオタクか金持ち道楽が観に行くもんでしょ?」
というイメージが強いような気がするし、一般的にも浸透していない。
車好きの間では、小林可夢偉や中嶋一貴といったレーサーは有名だと思うが、世間では知らない人もまだまだ多い。テレビのスポーツ番組でも、野球、サッカー、テニス、ゴルフの話題は多いけれど、モータースポーツのことはあまり取り上げられていない。小林可夢偉たちがF1やメジャーなレースに参加して優勝したら、日本でももっとモータースポーツが浸透するのかもしれないけれど…
でも、テニスの錦織くんほどの威力は無いかもしれないなぁ。
欧米と日本は何が違うのか?
「なぜ日本にモータースポーツが根付いていないのか」という話を以前夫と議論したことがあって、私たち夫婦の間では、
「欧米は馬車文化で日本は飛脚文化だから」ではないか
という結論になった。
ヨーロッパでは古くから馬車文化が根付いている。なんとメソポタミア文明やインダス文明の時代から、馬車は存在しているらしい。地形的にも開けているところが多いので馬車が通りやすく、貴族の間では、馬車の装飾や速さを競うことも多く、馬車=富の象徴だった。そしてその馬車文化の延長線上に、車が誕生した。
一方日本は、山が多くて道が狭く、馬車が通れる地形ではない。また江戸幕府が、一部の地域をのぞいて車の通行を禁止していたそうだし、参勤交代でも、大名は人がかつぐ御輿にのって移動していた。(飛脚の人大変だっただろうなぁ。)
車が日本に急速に普及したのは、明治時代以降の話だ。つまりヨーロッパでは、馬車の歴史が長かったので、車は単なる移動手段にとどまらず、モータースポーツに発展していったけれど、日本はそこまでの文化が無いので、車=移動手段という認識がまだ根強い。
ただの移動手段である車のドライビングポジションなんて、意識しない人が多くて当然。もっと日本にも、モータースポーツ文化が浸透していけば、夫が言うように、ドライビングポジションを意識する人が増えるのかもしれない。
とはいえ、そんなの数年では無理な話で、何十年、もしかしたらもっとかかるかもしれない。クルマと一言にいっても、なんだか奥が深いんだなぁと感じる今日このごろである。
このブログが気に入ったらフォローしてね!
コメント ( 2 )
トラックバックは利用できません。
おぉ!すてありんぐぼうやさん!
>ドライビングポジションがしっかり出来ていないと峠は攻めれないです。
まさに!夫も全く同じことを言っておりました(笑)!
膝の曲がり具合から何から何まで…勉強になります!ドライビングポジションにこだわる方って、やっぱり車を大切にされていて車愛に溢れた方が多いですね^^!
おぉ!!すごい!そこまで…まさに相棒なのですね!
そこまで愛してもらえたら、車にも絶対伝わっていますし、峠でも山道でも、よく走ってくれるんだろうなと思います。
>そうする事で心のバランスを取っています。
素敵です(笑)